万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2021/06/05


 死亡保険金とともに受け取った配当金や前納保険料の、課税上の取扱いを教えてください。




 夫が生前に加入していた生命保険の死亡保険金を受け取りました。この保険金の支払明細を確認すると、死亡保険金の他、配当金と前納保険料がありました。この配当金と前納保険料に対しても、税金はかかるのでしょうか?

【契約内容】
  • 保険種類:5年ごと利差配当付終身保険
  • 保険契約者(保険料負担者):夫
  • 被保険者:夫
  • 死亡保険金受取人:妻(相談者)
  • 保険料払込方法:全期前納払い




 死亡保険金だけでなく、配当金や前納保険料についても、相続税の課税の対象となります。


1.全期前納払い(前納保険料)

 まず、今回の保険料の払込方法、「全期前納払い」について、解説します。

 全期前納払いとは、将来払い込むべき保険料を保険会社に預ける形で全額を支払う方法です。受け取った保険会社は、保険料相当額を一時的に預かり、定められた払込期日が到来したタイミングで保険料に充当します。

 保険期間の途中で被保険者が亡くなった場合で、まだ保険料に充当されていない部分があるときは、死亡保険金とは別に返金されます。今回のケースの「前納保険料」が該当します。

 今回のケースでは、前納保険料がある、ということですから、まだ保険料に充当されていない部分があって、その返金を受けたということになります。

2.受け取った配当金と前納保険料の課税上の取扱い

 今回のケースでは契約者・保険料負担者・被保険者がご主人であるため、死亡保険金と配当金、前納保険料の合計額が「みなし相続財産」として、相続税の課税対象となります。

 これは、相続税法基本通達3-8に記載されています。

相続税法基本通達3-8(保険金とともに支払を受ける剰余金等)

法第3条第1項第1号の規定により相続又は遺贈により取得したものとみなされる保険金には、保険契約に基づき分配を受ける剰余金、割戻しを受ける割戻金及び払戻しを受ける前納保険料の額で、当該保険契約に基づき保険金とともに当該保険契約に係る保険金受取人(共済金受取人を含む)が取得するものを含むものとする。

 なお、配当金や前納保険料についても死亡保険金と同様、相続人(相続を放棄した人などを除きます)が受け取った場合には、死亡保険金に係る500万円の非課税の適用を受けることができます。

 保険金の受け取りに際して、配当金や前納保険料のような保険金以外のお金があわせて支払われることも少なくありません。今回のケースの他、割戻金や未経過保険料についても、死亡保険金とあわせて「みなし相続財産」として相続税の対象となります。課税関係に影響を及ぼす場合もあるため、保険金を受け取った場合は都度、内訳を確認すると良いでしょう。

 相続に関するご不明な点は、当事務所へお気軽にご相談ください。


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